The society for promoting the international exchange of music loving children.


音楽を愛する世界のスズキの子どもたちの交流を促進して27年

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やはり子どもたちは光っていた

ドイツ・ベルギー・オランダを訪ねて〜第13回すみれの会 欧州演奏旅行(1998年8月)

スズキ・メソードの外郭団体として認められた【すみれの会】

98国際ソロプチミスト.jpg国際ソロプチミスト財団からの表彰 音楽を愛する世界の子どもたちの交流を促進する会として発足した「すみれの会」の活動が今年で13年を迎えました。
 このたび、国際ソロプチミスト財団から国際交流に貢献した日本人として推薦され、大賞「千嘉代子賞」には漏れましたが(第1回受賞者 鈴木鎮一先生)、「貢献賞」並びに「クラブ賞。地区賞」をいただきました。とても鈴木先生と同じ賞をいただけるとは考えもしませんでしたが、今まで参加した生徒・指導者全員でのこの運動に対しての評価だと素直に喜んで、千田成子先生とともに受賞式に行ってまいりました。
 また東京.外国語大学学長中嶋嶺雄先生、元国際交流基金常務理事光田明正氏よりご推薦をいただき感謝しております。誌面をお借りして御礼申し上げます。
 同時にオ能教育研究会においても外郭活動団体として正式に認められ、広く参加にも期待できることを嬉しく思っております。これからもボランティア活動として、世界の子どもたちが音楽という楽しく平和であるひとときを共有できる、心の輪の運動として続けて行きたいと願っています。
 今年は第15回で8月17日〜27日の11日間の旅行で、村上・千田・佐々木・飯室・山本・佐藤・久保田・高井の8名の指導者と42名の生徒、合計50名でドイツ・ベルギー・オランダの3国を訪問し、4回の公演をしました。

ノイエンアール公演

 ドイツの避暑地での公演です。旅の疲れと最初の演奏で緊張していた生徒たちも、曲が進むにつれ、聴衆700人の大きな拍手のお陰で、やっと笑顔が浮かんで来ました。ここの舞台は面白く、回転舞台でした。保養地でもあるので当日の気温で野外舞台になる時もあり、私たちの公演のようにグルッと回るとホールにピタッとはまって音楽ホールにもなるのです。美しい庭園と素敵なホールで一段とドイツの雰囲気に入って行きました。

ボン夏の国際音楽祭

1998-4.jpg日欧の指導者の交流も活発です 翌日は9時からボン市長のレセプションです。市庁舎でお会いした市長は、一昨年と違う女性の方で、ボンには4名の市長がおられるとのことでした。通された部屋は立派な迎賓室で各国の国王の写真が飾ってあり、天皇のお写真もありました。そこで皆と気さくに写真に入られ、記念品を一人ひとりに手渡されて「明日の演奏を楽しみにして私も聴かせていただきますよ」と話されました。その後ベートーヴエンハウスを訪れ、生徒たちは夢に見た音楽の本場に来たことを実感したようです。
 公演は夜8時から市庁舎前広場の野外特設ステージでの演奏です。天候が心配でしたが明るい月の広場と爽やかな絹の背景の舞台は素敵なハーモニーを伴い、子どもたちのますますの熱演で「ブラボー」という声が広場一杯に響き渡ると、胸がしまるような感動のステージでした。一段と凄い演奏をしたのは佐藤満クラスのチェロ斉奏でした。心を真剣に込めて6人が一つの魂となって演奏する姿は本当に素晴らしい斉奏でした。

ベルギー・スズキ交流親善コンサート

1998-1.jpg交流親善コンサート ベルギーに入り、北欧の雰囲気がするブリュッセルを観光し、ベルギー・スズキ生徒の待つ「マレ研修センター」に向かいました。
 現地には道端沿いにジャンセン先生以下、5名の先生と多くの生徒が弾きながら歓迎してくれました。これから4泊の合宿を両国生徒80名で楽しみます。午前中は演奏会の練習をし、2日目アントワープ、3日目水の都ブルージュを観光して、夜は全員でベルギー民族ダンスを踊りました。これで一気にベルギー生徒と仲良くなってしまったようです。
 素敵なベルギーでの4日間は大きな想い出となり、ご父兄一体となっての歓迎と交流は、まさに国境を越えた「スズキ・ファミリー」の姿でした。次の日、途中「小人の国マドローダム」を楽しみ、オランダ・デンハーグに着きました。

ライデン公演

1998-5.jpgライデンの教会での公演。厳かな雰囲気と格調の高さが印象的です ピータカーク教会は1,500人入る、由緒ある美しい教会です。前夜すべてを用意して頂いただいたボランティアグループのスタンペルさんと打ち合わせ、成功を祈りました。この公演は、2000年に天皇も臨席される「日蘭交流400年祭」の一環として催され、市が費用を負担して協力してくれた演奏会です。
 まず、市長の挨拶と日本大使の挨拶から始まり、演奏が進むにつれ、その熱気と幸せと感動が押し寄せて来るのが分りました。柱すべてに灯った何百という蝋燭が子どもたちの火照った頬を照らし、満席の聴衆が全員立ち上がって拍手、市長が感動して舞台にお尻ごと上がって子どもたちと握手。感動と言うよりも聖母マリアに魂をゆだねたかのような素晴らしい顔の生徒たちの姿をみて、同行したご父兄も感激して見守っておりました。特にチェロ6名による「白鳥」の純みきった音と心を一つにしたハーモニーが聖堂の中に響いたとき、胸を打たれ、今のこの教会に一番ふさわしい曲だと涙ぐんで聴いておりました。
 今までモソモソと習って来た子どもたちが「ヴアイオリンを続けていて良かった」「僕だって凄い拍手をもらえたよ」「上手になって、もう一回来るぞ」。子どもたちは「なぜ音楽を習っているのか」という意味が分かって来たようです。私たち指導者もお母様も、つい一生懸命になってしまいます。プロはすべてを犠牲にして上手にならなければなりませんが、アマチュアにとって一番大切なものは楽しく感ずることですね。テクニックも演奏も音楽も、すべてあなたの心が支えているからです。その心を育てる素晴らしいメソード、それがスズキメソードではないのでしょうか。
 私たちは鈴木先生に教わりました。「あなたの人生が楽しくなるも惨めになるも、あなたのセンス次第ですよ」


 来年の訪欧は8月17日〜29日までオーストリア「ウィーン国際音楽祭」「ザルツブルク夏の音楽祭」そしてドイツでは保養地「メルゲントハイム公演」とロードガウ音楽学校との「交流親善コンサート」で生徒宅へ3泊のホームステイをしてドイツ家庭の生活を体験して来ます。
 指導者は村上・千田・佐々木・長谷部・長瀬(チェロ)・高井の6名です。生徒のみでも森山先生・宇田先生・幸田先生・安田先生のクラスからも参加します。すでに10月末日で54名の申込みがあり、定員を越えておりますので、ベンツの3階建てバスにしようと話し合っております。一生に一度の想い出を、また生徒全員で同じクラスの心で作り上げて行きたいと思っております。